野路ホトトギス
ノジホトトギス


(PENTAX K20D+シグマ MACRO 70mm F2.8 EX DG )
野路ホトトギスは葯に斑点がはいらんかったはずだが。
花被片(花びら)が濃いべったりした紫なので、拒否反応を起こす人も多いと思う。
ホトトギス大好き人間の私でも、「ウム」と思ってしまうが、実物は写真ほど強烈ではない。

周恩来はなぜ娘の孫維世を助けられなかったのか。
昨日BSで「家族と側近が語る周恩来 第2章」を見た。

もうずいぶん前の事だが、 TIMEで Nien Cheng 著「Life and Death in Shanghai」を紹介していたので、洋書店で買った。
文化大革命を生き延びた壮絶な6年半の獄中記である。
小柄な50才の女性があらゆる知恵をしぼって紅衛兵たちの迫害をなんとかしのいで行く様子には胸が熱くなった。
英語版では人名の特定が難しかったのだが、半年ほどして日本語版「上海の長い夜」が出版された。
訳は、篠原 成子、 吉本 晋一郎両氏でとてもよく出来ていて二人の知識力に敬服したものだ。
で、この本の中で繰り返し書かれているのが知識人たちの唯一の希望は「周恩来の存在」だったことだ。

番組でもありとあらゆる知恵と策を用いて毛沢東と江青から自分と「敵視」された人たちを守る苦悩が語られた。
その中で実の弟が江青の標的になった時、わざと逮捕して軍の施設に収監し「守って」いる。
養女の孫維世が江青の迫害を受けた時は、やはり周恩来が逮捕状を出しているが、今度は北京の公安局の留置場に送られている。
周恩来もこの時期には我が身を守る事で精一杯だったようだ。


(周恩来と孫維)
以下ウィキペデイアから
「・・・1968年10月4日に獄中で死亡した。遺体は一対の手枷と足枷のみ身に付けた全裸の状態であった。
一説には江青が刑事犯たちに孫維世の衣服を剥ぎ取らせて輪姦させ、輪姦に参加した受刑者は減刑を受けたと言う。
また、遺体の頭頂部には一本の長い釘が打ち込まれていたのが見つかった。
これらの状況から検死を要求した周恩来に対し、「遺体はすぐに火葬する」という回答のみがなされた。」
江青は「女優たち」をことごとく抹殺しているが、孫維は女優として評判が高かった事に加え、無理矢理毛沢東から犯され、毛沢東の「女」の一人になってしまい、江青の嫉妬を買ったようだ。
毛沢東の色好みは異常で、様々な証言があるが、末期の様子は吐き気がするほどだ。

「上海の長い夜」でも書かれているが、江青の悪行は凡人の想像を越えている。
その江青が現在、悪女から毛沢東の賢婦人に評価換えの操作中だという。
うーん、これは中国共産党をご破算にするしか「平和」はないようだな。
いずれにせ、中国で騒乱が怒ることは必定だが、時期がいつ頃か想定するのはとても困難だ。